はじめてのハローアルソン参加を終えて 202402
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健康を取り戻し、心に決めた「やりたかったこと」
1年ほど前、私は体調を崩し、仕事も日常生活もままならないほどの状態にありました。
健康診断で重度の貧血と分かり、治療に取り組んだことで少しずつ回復。
その中で、「元気になったら、ずっとやりたかったことをやろう」と思うようになりました。
私にとってその「やりたかったこと」とは、海外での歯科ボランティア。
尊敬する先生方や弟が参加していたこの活動に、いつか自分も参加したいと願っていました。
そんな時、オンラインの勉強会(中原維浩先生の医療物販学ラボ)で、埼玉の山本達也先生がハローアルソンの活動を紹介してくださり、心が動きました。
高校生も参加できると聞き、進路が定まらない娘も一緒に連れて行こうと決意。
あのタイミングで山本先生が紹介してくださらなければ、今回の経験はなかったと思います。本当に感謝しています。
フィリピンの地で──はじまりの一歩
現地に到着してまず感じたのは、湿度の高い暑さと空気の悪さ。
けれど、そこにバスで向かううち、少しずつ「本当に海外に来たんだ」という高揚感がこみ上げ、ボランティア活動への気合いが入りました。
到着後のミーティング
1日目から3日目まで、あっという間。
101名という大所帯にもかかわらず、誰ひとり欠けることなく動けたのは、執行部の先生方の準備とご配慮のおかげです。心から感謝しています。
はじめてのボランティア治療で感じた“やるせなさ”と“学び”
私の初めての診療は抜歯から始まりました。
日本ならまだ保存できるであろう子どもたちの歯を、治療の選択肢がない中で抜かざるを得ない──
その現実には、やりきれない気持ちが込み上げました。
レントゲンもない、限られた器具の中での処置は困難を極め、落ち込む場面もありました。
けれど、「なんとか自分で抜いてやろう」というプライドを捨て、関口団長や今西先生に助けを求めた時、
先生からヘーベルの使い方や抜歯のコツを丁寧に教えていただき、技術的にも大きな学びを得ることができました。
この経験は、今の診療にも生きています。
高校生ミーティングに涙──心を洗われた瞬間
今回の活動で、私がもっとも感銘を受けたのは、高校生ミーティングでした。
正直なところ、「ちょっと恥ずかしい時間かな」と舐めてかかっていた自分がいました。
しかし実際に見た高校生たちは、自分の夢や悩みを真っ直ぐに、涙ながらに語ってくれました。
その姿に、私は大人として心を打たれ、たくさんのことを学ばせてもらいました。
自分の心の“汚れた部分”が洗われたような、不思議な感覚でした。
あの時間に心から敬意を抱いていますし、自分を見つめ直すきっかけにもなりました。
つながる想い──子どもも大人もハロアルの仲間
活動の中で、多くの先生方と初めてお会いし、たくさんお話をすることができました。
何度も参加されている先生に「なぜこの活動に参加しているのか?」と尋ねると、
返ってきた答えはシンプルでした。**「楽しいからだよ」**と。
この言葉に、心から納得しました。
子どもも大人も、世代も立場も超えて、ハロアルでつながっていると感じられる時間。
そのつながりこそが、何よりの財産だと思います。
最後に──これからも伝え、支えていきたい
今回の参加を通じて、私はたくさんの感謝と感動をいただきました。
今後は、まだこの活動を知らない方々にも声をかけ、新たな仲間を巻き込みながら
この素晴らしい活動を支えていきたいと思っています。
ハロアルに誘ってくれた山本達也先生と娘と現地の子供
「できることから、できる人が、できる時に」
私も、また次の一歩を踏み出していきたいと思います。